CALENDAR
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>
SELECTED ENTRIES
LATEST ENTRY
上海は地下鉄が便利
ARCHIVES


CATEGORIES

RECENT COMMENT
RECOMMEND



MOBILE
qrcode


PROFILE
OTHERS

続・中国アパレル商社から突然の発注
0




    JUGEMテーマ:中国ならでは?
     
    昨日は取引先(中国アパレル商社)から連絡を受け、生産状況の確認にお伴して来ました。

    確認と言っても私の工場では有りません。

    私の工場に生産をシフトする原因を作った「問題有りの工場」です。



    本日(既に昨日)朝一番でC社長から


    C社長: 今日の午後、例の工場に付き合ってくれない?

    私  : 私がですか?

    C社長: 日本人の目で現場を見て欲しいんだ

    私  : 既に 1,400着 をシフトしましたよね! 今更何を?

    C社長: 担当者から品質的に問題が起きそうとの連絡が入ったんだ

    私  : でも私とは無関係だと思いますが・・

    C社長: 日本人のスタンダードで見て欲しいんだよ



    私は検品会社の人間では無いし、技術者でも無い。

    しかも私の受注商品では無いので、見たところで何の意味も無い。

    実際に「まずい状況」を見せて、シフト数の追加を同意させようという腹だと瞬間的に想像が出来ました。

    C社長も「日本人なら現場を見せれば同情して、多少の無理は聞いてくれる」と思っているのだ。

    彼は日本の大学を卒業し日本の会社に勤めていた事も有るので、日本人を理解していると同時に仕事の相手としての信頼性を良く知っている。



    私  : わかりました、取りあえずご一緒させて頂きます。

    C社長: ありがとう、助かるよ!



    電話を切ってから状況を想定し、自分の工場に連絡し32ラインの状況を確認。

    2,000着前後を追加するという前提で、必要な条件を簡単に打ち合わせた。


    午後一番でC社長のオフィスに行き、そのまま工場へ向かう。



    工場に到着すると状況は予想通り


    ・4,500着のオーダーに対し、1,000着程度が裁断済み

    ・縫製ラインに流れているのは100着にも満たない

    ・工場全体でも縫製工員は20名前後

    ・工場内は全く整理整頓が出来ておらずグチャグチャ


    縫製工賃は安そうだが、この状況で9月8日までに3,100着がUPする可能性はゼロに等しい。

    本来は 4,500着だったが、既に私の工場に 1,400着をシフト済みなので、この工場での残りは 3,100着に減っている。



    C社長: 9月8日までに縫い上がるの?

    工場長: 頑張りますが、2,000着前後しか上がらないと思います。

    C社長: どう思う?

    私  : この状態だと 100着x16日=1,600着前後 ですね

    C社長: 工場長の言う数字より少し少ないね

    私  : 残業すればそれくらいになるのでは・・

       : それより問題は品質でしょう!

    C社長: 品質に問題有りそうかな?

    私  : 今どきこのレベルの工場で日本向けは厳しいと思いますよ

    C社長: どうして

    私  : 縫製は装置産業です

    C社長: どういう事?

    私  : 縫製工員の技術に頼らないで、ミシンの能力に頼るんですよ

       : 個人の縫製技術に頼っていたら品質が安定しないでしょ

    C社長: 確かにその通りだね

    私  : この工場の設備では工員の能力に頼る事になります

         時間があれば良いですが、急げば確実に精度が落ちますよ

    C社長: なるほど

    私  : C社長も分かっているんでしょ!

    C社長: 少しはね

    私  : 要するに私にシフトする数量を追加したいんですよね!

    C社長: そうしてくれると有り難いんだが・・・

    私  : そんな事だろうと思ってました

    C社長: それでどう? やってくれる?

    私  : 納期を一週間延ばせれば、あと2,000着は何とかします

       : 9月ですよ! 国慶節休みを控えているんですよ!

    C社長: 分かってる、助かるよ!



    雑然とした工場の会議室?でミーティング

    しぶる工場長を説得し、1,700着 を私の工場にシフトする事になった


    ・既に手配済みの糸や副資材は私が買い取る

    ・運賃はC社長の負担で移動

    ・工場に対するペナルティは無しだが、確実に1,400着を完納する事

    ・私へのシフト数は前回の1,400着と合わせて、合計3,100着


    帰りの車の中で


    私  : 最初から私に出してくれれば良かったのに・・

    C社長: 原則として担当者の判断に任せているんだ

    私  : あの工場に入れたのはコストが安かったからですか?

    C社長: たぶんそうだと思う

    私  : でもあの工場でジャケットは危険ですよ

    C社長: 確かにそうだね


    中国人の発注担当者には、品質に対する概念が希薄な人が多い。

    原因は中国企業の社内システムに在る。

    発注担当はコスト計算により、計算上の利益を最大限にするのが仕事。

    品質はQCチームの責任というシステムが一般的だ。

    従って、工場に行った事の無い発注担当者が居たり、納期に無頓着なQCが現場を管理していたりする。

    最終的な責任はチームマネジャーが負うのだが、問題が発生した場合はリカバリー作業よりもペナルティ額を低く抑える事を先に考える。

    法外なペナルティを要求されると、リカバリー作業そのものを止めてしまう。

    信用を維持し次の仕事につなげるなんて事は考えない。

    結果として企業としての損失は最小限に食い止める。


    日本企業はその逆だ。

    問題が発生した場合、先ずはリカバリー作業だけを考え、ペナルティの想定は一通りの出荷が終わってからだ。

    「信用維持」「次のオーダーへの期待」から取りあえずはペナルティを受ける。

    ところが相手の社内事情(大きな失敗をした先へのオーダーは中止)により、信頼回復の機会を得られないばかりか、ペナルティを取り返す可能性も失くす。

    結果として企業には大きな損失が発生する。


    20年前の日本の商売は多少なりとも義理人情が有り、相手が損失を出した事が想像できると挽回させるべく優先して新規の発注を出してくれた。

    お互いに「持ちつ持たれつ」のようなところが有った。
    けっして「なあなあ」という意味では無い。

    それが今は相手の状況を酌みしないドライな商売に変わってしまった。



    酷い場合は、サンプルを依頼しておきながら、量産は別の工場に発注される事も多々有る。

    サンプル代が乗っているのだから量産価格が高くなるのは当たり前なのだ。

    量産数量が少なければ少ないほど、サンプル代が占める比率は上がる。
    結果として単価が上がるのだ。

    こんな簡単な理屈が分からない担当者が居る事が私には理解できない。

    私が商社勤めをしていた頃は、そんな事をすると上司から叱られた。

    最近の上司は部下の教育をしないのだろうか?


    中国の取引先ではこういう事は起こらない。

    コストに問題が有れば、先ずはサンプルを作った工場に話が有り、それで駄目な場合に限り量産を他社に移す。

    少なくとも事前に連絡が有り、筋はきちんと通してくれる。


    面子(メンツ)を重んじる国なので厄介な事も多々あるが、それ故に筋は通すという習慣も根付いている。

    うるさく感じる事も有るが、何事も面と向かって話をしてくれる事は悪い事では無い。

    これだけは日本企業の担当者にも見習ってもらいたい。


    何やら今回も愚痴っぽくなってしまいました。

    秋冬に向けて日本向けは無理難題が多く、少しイライラ気味です!



    当サイトを応援頂ける方はポチッと!
    もっと役に立つ中国関連の記事をお探しの方も
        ↓          ↓
      にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ   


    1から解説! ドメイン・サーバー準備
    そして、Wordpressでブログを公開するまでの全手順


    ***



    −−−−
    | 仕事に関して | 05:16 | comments(1) | - |
    | 1/3PAGES | >>